Vol.337 2021.9.28

音楽・美術の旅 メールニュース
 
Column

夏、イタリアだからこそ その4

久しぶりの、そして穏やかによみがえったヴェネツィアを楽しんだあと、今度はアドリア海沿いを辿って南へと下っていく。

イタリアにあってイタリアではない、いわゆるミニ自治国(共和制を敷いている)サンマリノ共和国がつぎの行き先である。

ヴェネツィアのあるヴェネト州からは、本土に入ってすぐ高速道路ではない単なる国道をひたすら進むわけである。高速つかいパドヴァまで動いてそこからボローニャ経て折り返す、という選択肢もあるにはあるが、とりあえず時間的な余裕はあるし、海沿いをひたすら走ってみよう、となんだか大らかな気分になったのである。それがまず間違いであった。いやおそらく間違いだったのであろう。

夏、とにかく盛夏あたりの長時間移動を考えるなら、まず道路状況を綿密に読まなければならない。そうでなければとんでもないことになる。

週末の移動ということもあり、もちろん考えて出発している。高速道路は得てして渋滞に掛かる可能性が高く、何より一度ラインに乗ってしまったら、縦列の中で固まってしまったら、まったく身動きがとれなくなってしまう。それもあり普通道を難なく進もうと考えもした。それが間違いだったのかもしれない。

国道、しかも海沿いの道に集まる車は、磁気に吸い寄せられる砂鉄のようなものである。夏の海がそれほど引きの強いということをまったく予想せずに、しかも朝食など食べてからのアクション。こんな時期であればすべて算段した上で早朝に出発すべきであった。

もちろん高速道路を選択したとしてもある程度の渋滞は考えられただろうから、一概にみだりの失策とは言えないかもしれない。ただ、止まって身動きのとれない車の中ではため息すらでてこない。そんなこんなで多少の休憩は挟みながら4時間と見積もっていた旅程を大きく過ごし倍以上の9時間を費やすことになった。

21時にはじまるコンサートを聴くことが本来の目的であったサンマリノ。幸か不幸かその2時間前に当地に辿り着いている。へとへとではあったがホテルにチェックインする前に出演するアーティストに会わなければならずまず会場へ。そのあと軽く食事をすませるともうコンサートへの入場ははじまっていた。

国というよりは小さな丘陵の町というような雰囲気がここサンマリノであろう。

税率の低さゆえ外からの客を招き、観光、そして金融業を糧としている小国ながら経済的な揺らぎはほぼ皆無であると聞こえている。ゆえにイタリア語を公用語として通貨はユーロでありながら、不安定なイタリアの懐中にいて堅実に世を見据える盤石な丘の上の要塞といった感じであろうか。城壁の残る丘の上からアドリア海を見下ろせば、そこにはイタリアの丘陵から眺める景観と多分に変わらぬものがあり、それだけに不思議な思いが込み上げてくる。

堂満尚樹(音楽ライター)
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